「未経験から法務のプロへ」──不安を削ぎ落とし、カオスという名の“余白”を楽しむ仕事論
小嶋 優法務 / 2025年2月 中途入社役割は取材時のもの
In this story
- 法務未経験で2025年2月に入社し、メンバー全員の投票で決まる2025年度の年間「HiTalent Player」に選ばれた
- AIをフル活用してキャッチアップし、入社直後に契約書作成数の社内ギネスを出した。今は当時の倍くらいのペースになっている
- もともと慎重派だったが、この1年で「走りながら考える」ようになり、変化の激しい環境を組織を良くできる「余白」と捉えている

「HiTalent Player」とは、期間内で最も「Be HiTalent」だった人を表彰する制度です。
メンバー全員の投票によって毎月の受賞者を選出しており、年間HiTalent Playerはその1年間の総得票数で決定します。
投票の基準となるのは、ハイタレントが掲げるValue(価値観)である Be HiTalent <Be Professional, Be Innovator, Be Hero>をいかに体現したか。成果という結果だけでなく、そのプロセスや周囲への影響力を含めた在り方が称賛される場です。
2025年度、その年間HiTalent Playerに輝いたのは、法務未経験で入社し、わずか1年で全社から信頼を集めるに至った小嶋さんでした。
なぜハイタレントでは、バックオフィスが攻めの要となり、未経験者が組織の精神的支柱となり得るのか。その背景には、ハイタレント流の信頼のプロセスと、不安さえも楽しむマインドセットの変容がありました。
「成果」だけでなく「プロセス」への一票
─HiTalent Player 受賞おめでとうございます。名前を呼ばれた瞬間はどのような心境でしたか?
小嶋さん:正直なところ、驚きと嬉しさが半々でした。
通常、表彰といえば営業のような目立つ成果を上げた人が選ばれやすいイメージがありますよね。私が担当しているバックオフィス業務は、どちらかといえば裏方です。それでも「ちゃんと見ていてもらえていたんだな」という感覚が一番強かったです。
この賞に投じられる一票は、単なる数字の成果に対する評価ではなく、信頼や期待、応援の気持ちが込められたものだと思っています。成果そのものだけでなく、そこに至るまでのプロセスや、仕事に向き合う姿勢を見て選んでいただけたことが、何より嬉しかったです。誠実さが報われる社風だと改めて感じました。
社内外を問わない「信頼」がスピードを生む
─法務未経験での参画から1年。入社直後に契約書作成数の社内ギネスを出し、今はさらに増えていると聞きました。
小嶋さん:そうですね、今は当時の倍くらいのペースになっています。
未経験でこのスピード感に対応できたのは、AIをフル活用してキャッチアップしたことと、何より「レスポンスの速さと丁寧さ」が信頼を作るという信念があったからです。
法務は信頼を作ることが一つの業務だと思っています。それは、社外のクライアントやタレントさん(会員)に対してはもちろん、社内のメンバーに対しても同じです。
最初は時間がかかっても、社内外問わず背景まで汲み取った丁寧なコミュニケーションを重ねることで、「小嶋さんが担当なら大丈夫」という信頼の土台ができあがります。お互いに信頼していれば確認の手間も減り、結果として仕事の速度は圧倒的に速くなるんです。
─業務外でのメンバーとの関係構築も意識して行っているのですか?
小嶋さん:メンバーとの関係づくりに関しては、意識的というより自然体ですね。
私、毎月開催される会社の交流会がすごく好きなんです!もともと人が好きで、会話をするのが好きなので、仕事に関係ないところでざっくばらんに話せるのが楽しいですね。仕事中は役割を通じて接していても、リラックスした場だとその人の素顔や人柄が見えてきます。
そうやって人となりを知っているからこそ、仕事で厳しい局面になっても「あの人が言うなら」と信頼して背中を預けられるのだと思います。

─営業チームとの連携で意識していることはありますか?
小嶋さん:法務は会社の最後の砦として、リスクから会社を守る役割があります。ここが崩れれば会社の信頼は失墜するため、譲れないラインを死守する責任と自負を持っています。
とはいえ、私の手元に届く契約書は単なる書類ではありません。営業の皆さんが泥臭く努力を重ねて掴み取ってきた「努力の結晶」なんです。
だからこそ、リスクがあるからと頭ごなしに「ダメです」と止めるのではなく、「会社として成し遂げたい目的は一緒だよね」という視点に立ち、どうすれば実現できるかを共に考える共創の関係を大切にしています。
不安を削ぎ落とし、「カオス」にある余白を楽しむ
「どうせ不安はつきまとうものだから、抱えたまま進めばいい」と開き直れるようになったのは、私にとって大きな成長でした。
─ハイタレントは変化が激しく、進化する過程で常に仕組みのアップデートを行っています。この環境をどう捉えていますか?
小嶋さん:今はもう、カオスを楽しめていますね。逆に言えば、そこを楽しめないとハイタレントでやっていくのは難しいかもしれません。
「カオス」というと、多くの人は不安を感じると思います。なぜ不安かと言えば、状況が常に変動しているからです。でも、変動しているということは、そこにまだ定まっていない余白があるということでもあります。
自分がそこに介入することで、組織を良くしていける余地がある。そう考えると、不安よりも「自分が組織の一部を作っている」というワクワク感の方が勝るようになりました。
──最初からそのマインドセットを持っていたのですか?
小嶋さん:いえ、全く(笑)。
私はもともと慎重派で、しっかり考えて、準備を整えてから走り出したいタイプなんです。
入社直後は未経験ゆえの不安や焦りもありました。でも、この1年でその「慎重すぎる思考の癖」が良い意味で削ぎ落とされた感覚があります。
考えてから動くのでは遅すぎる。一旦やってみようと走り出し、走りながら考える。もちろん不安はありますが、不安を抱えたまま走ることに、この1年でだいぶ慣れました。
「どうせ不安はつきまとうものだから、抱えたまま進めばいい」と開き直れるようになったのは、私にとって大きな成長でした。
それができるのは、組織効力感というか、ハイタレントのメンバーに対する絶対的な信頼があるからです。「このチームなら大丈夫」と思えるからこそ、カオスの中に飛び込んでいけるのだと思います。
評価のためではなく、社会を良くするため
─激動の中でモチベーションを維持し続けるのは大変なことだと思います。小嶋さんの原動力はどこにあるのでしょうか?
小嶋さん:シンプルですが、私はこの会社の理念がすごく大好きなんです。
「社会を良くしたい」「日本を変えたい」という大きな目的に向かって、本気で挑んでいます。そのビジョンに共感しているからこそ、自分の人生を全力投球できています。
仕事をする上で、仕事の価値をどこに置くかはとても重要だと思っています。もし努力が報われることの意味を、他人に認められることや評価されることに置いてしまうと、それが得られなかった時に大きな不満や苦しみに繋がってしまいます。他人の評価に自分の満足度を委ねてしまうと、長い目で見て幸せにはなれない気がするんです。
私は、他者から評価されることではなく、会社が良くなり、その結果として社会が良くなることに目的を置いています。だから、自分が手を動かして組織が前進すること自体が、私にとっての目的であり、幸福なんです。
「I am」ではなく「Be」の姿勢
─最後に、小嶋さんが考える「Be HiTalent(ハイタレントらしさ)」とはどんな姿ですか?
小嶋さん:入社前、「優秀」という言葉を見て、「優秀=完成されたエリート」のことだと思って少し悔しかったのを覚えています(笑)。
でも少し違いました。ハイタレントにおける優秀とは、「意志があり、結果を出すために正しく努力ができる人」です。つまり、すでに完成された状態のことだけを指すのではないんです。
自分の役割に誠実に向き合い、現状に満足せず、より高みを目指して努力し続けている人。その「向かっている姿勢(Be)」こそが、ハイタレントらしさではないでしょうか。
─完成形の「I am HiTalent」ではなく、現在進行形の「Be HiTalent」ということですね
小嶋さん:はい。私自身も、何をやるか以上に、どうありたいかを大切にしてきました。
これからも法務のプロフェッショナルとして、メンバーが安心して背中を預けられる存在であり続けたいです。そしてバックオフィスとしては、メンバーの挑戦が自然と生まれるような、組織の土台を整えていきたいですね。
ハイタレントという場所が、より多くの人の可能性を広げ、その結果として社会が良くなっていく。そのサイクルの中心で、これからも変化を楽しみながら、誠実に仕事に向き合っていきたいと思います。



